2001.2.11 (Sun)
▼ 今日、トムに会った [etc]
7〜8年ぶりだ。
でも、「お〜久しぶり」なやり取りの3分後には具体的な仕事の話が始まる。動物占いでコアラであるところの私は、ビジネスに費やす時間が1秒でも縮まることは願ってもないことだから、この単刀直入&素早さはとってもありがたい。
さすがに「オフィス借りるから半分出してね」のお願いにはしっかり保留条件が付いたけど、現在動いているプロジェクトのいくつかに関わっていくことで話がついた。
とはいえ建国記念日の会見である。レストランでメシを食いながらこういった話をする。で、彼は当然のようにビールとかワインとか飲む。私も一緒になってビールやワインを飲む。
ところが私は酒を飲むと英語の理解力が半減(それ以下か?)するのだ。それに、彼の抱えているプロジェクトの一つが航空管制システムが云々というものだったから、なおさら話が分からない。一生懸命聞こうとするんだけど、酒がまわって集中できない。挙げ句の果てには眠くなる。
しかし彼は「これはどうだろう?」とか「こんな風にアプローチすべきなんだろうか?」などという質問を、単刀直入に&素早く聞いてくるから、安心して酔っぱらっているわけにもいかない。
う、これ、何かデジャ・ヴな感覚。
と思っていたら、うんと昔、ワシントンDCの彼のオフィスで一日中打合せをやっている最中にビールが配られて、ちょうどノドが乾いていたからゴクゴク飲んだら、そのまま寝込んでしまったことがあったんだった。
でも、今日はちゃんと最後まで起きてた。年月は人を成長させるのだ。
2001.2.12 (Mon)
▼ ひゃ〜っ [etc]
なんで今日も仕事してるんだろう?しかし、そのワリにはどうして作業がぜんぜん進まないんだろう?
「動物占いでコアラであるところの私は、ビジネスに費やす時間が1秒でも縮まることは願ってもない」などと書いたけど、要するに要領が悪いから何事も時間がかかるってことなわけね。納得。
ところで、HP の方にこんな書き込みがあった。
>充実した日記を読んでいるだけでは >申し訳ないので、とりあえず >反響を書き込もうとしたら、・・・ >誰もいない。 >読者は本当にいるのだろうか?しかし、この日記、少なくとも一人は購読者がいるのだ。浜の真砂は尽きるとも、世に酔狂の種はつきまじ。と、思っていたら、今日、購読者の会員名を見ることができるということに気が付いた(よく仕組みを知らなかったわけね)。
ほほ〜、この人はチェスが好きなんだろうか?それともデュマ?保険関係の仕事をしてるとか?
なんてことをボンヤリ考えていたんだけど、ひょっとすると、この人は会ったことがあるかも、という気がしてきた。たぶんこれまでに3回くらい(でも3回目はほとんどスレ違いみたいなもんだった)。だとすれば、この会員名は自分の名字を英語にしたものに違いない。そのまま英語にするんじゃなくて、名字の「読み」の部分を英語にしているのである。
違いますか?
2001.2.13 (Tue)
▼ というわけで [etc]
今日、オフィスの申込金を払った。鍵は明日もらう。来週早々には電話が入る。しかし、オフィス代+αをカバーできるほどの収入のあては全然ない。何事も成り行きである。
とはいえこの一ヶ月強くらいの間は、成り行きの動きが激しすぎて、まるっきり自分で自分の時間をコントロールしてる実感がない。一週間前のことと一ヶ月前のことの前後関係が判然としないくらい、いろんなことが同時多発してるのだ。
たぶん、試合中のピンポン球はこんな気分なんだろうなあ。しかも、対戦中の選手は中国のナンバー1とナンバー2。すごい疲れる。
これを癒すべくスターバックスに行ったら、レジのお兄さんが「こちらでお召し上がりですか?」と尋ねてくる間に、奥にいたヒデヨシ君(って、「お作りしておきました」の彼ね)が着々と持ち帰り用のショートサイズを作ってくれていた。
ピンポン球的日常にあって、こういう「ささやかだけれど役に立つこと」があると、気分的にとても安定する。
2001.2.14 (Wed)
▼ さる Web サイトの [culture]
英語ニュースを毎週翻訳することになっていて、だいたい火曜日か水曜日に、シンガポールから電子メールで原稿が送られてくる。で、今日、今週の分を受け取った。
そんなわけで、シンガポールのバレンタイン・デーは、欧米流に男性から女性に贈り物をあげることになっていたことを思い出した。「贈り物」といっても基本はバラの花だ。これに食事が付いたり、バラの花以外の贈り物がオプションで付いたりする。だからバレンタイン・デーになると、突如出現するバラの花需要に対応すべく、そこここの街角にバラの花売りが出没することになるのだ。
「バラの花売り」というと、(これには何の根拠もないんだけど)オランダあたりの民族衣装に身を包んだ女性をイメージしてしまうけど、たいていはインド系やマレー系のお兄さんである。もちろんオランダ風民族衣装は着ていない。暑くてそんなものは着てらんないのだ。Tシャツにジーンズで、バラの花束を持って交差点の手前あたりに立っている。
事情が分からない最初の年は、ある日突然現れたバラの花束男軍団がすごくシュールな光景に見えた。
期間限定の需要は価格を押し上げる。バラの花一本がS$5.00(為替レートが分かんないけど、¥350くらいかな?)あたりまで高騰してしまうのだ。日本円で換算すると実感がわかないけど、S$3.50で香港風焼きそばを食べ、S$0.60でコーヒーを飲んでもお釣りがくるんだから、それはそれは法外な金額なのである。
一度、シェントン・ウェイ(シンガポールのウオールストリートみたいなところ)で、バラ売りお兄さん一人分をぜんぶ買い取ったくらいのバラの花束を持って歩いてる人を見たことがある。で、反射的に、「すげ〜っ、昼メシ3ヶ月分くらいあるぞ」と思ってしまった。
もちろんシンガポールには「義理バラ」の習慣はない。
2001.2.16 (Fri)
▼ どえ〜っ [etc]
もう午前2時じゃないか。道理で疲れてると思った。
明日、っていうか今日は、朝の9時に外苑前、しかもその後はヘルスセンター亡き後の船橋である。何も書かないで寝よ。
起きられるかなあ?すごい不安。
2001.2.17 (Sat)
▼ ねむい [culture]
私は「早起きアレルギー」なので、早起きした今日はとても体調が悪い。
トムに同行して午前中に2件の打合せ、昼飯中に今後の方針の打合せ、彼と別れてから船橋へ行き、新宿に戻って事務机を見る。(渋谷食品で珈琲豆の購入。)家に帰ってきてからは、ここ2週間ばかり見ていなかったメールをまとめ読み。その後、近々提出しないといけない提案書の素案作り...
「ピンポン球的日常」にふさわしく移動ばっかの日だなあ。コアラには向いてないぞ、こういうの。
それはそうと、トムにはかなりフラストレーションがたまっている。精力的にすごいたくさんの打合せをやってるワリには商談が決まらないからだ。
が、そこでフラストレーションがたまるのは、彼の考え方が根本的に間違っているからだ。何年ぶりかで日本を訪れて、「や〜久しぶり」から打合せを始め、うまいこと1時間後に商談がまとまらないからストレスがたまるというのは、パチンコ屋に行ったらうるさくてストレスがたまったと言うに等しい。そんなら最初から行くべきではないのだ。
ずいぶん長いこと日本企業と付き合い、大学で「国際ビジネス戦略論」みたいなことを教えているはずの彼がここまで分かってないのだから、異文化理解というのはかくも難しいものなのである。
寝よ。
2001.2.18 (Sun)
▼ およっ [words]
一日分抜けてしまった。やっぱ「日記」は性に合わないのだ。
(と思ったら、抜けていないではないか。う〜、今日が何日かも分からなくなっているのか。)
そりゃそうと、最近妙に気が滅入ることが多い。昨日も「ダウン」の日で、一日中不機嫌だった。今日も引き続きエネルギー不足な状態だ。
一つの要因は、一日中誰とも会話しない日がけっこう続いたりすることにある。と、思う。「今週、何話したっけ?」と考えてみると、「今日のコーヒーのショートサイズ。持ち帰りで」X7だったりすることもあるくらいだ。こうなると発話してるという意識もない。それに、ヒデヨシ君がすでにショートサイズを持ち帰りで作ってくれていたりすると、「あ、どうも」しか話さないから、ただでさえ数少ない発話量がさらに四分の一くらいに減ることになる。
そういうわけで、何日か前、スターバックスのレジの女の子が「今日は2回目ですか?」、と、まるっきり予想も付かない方向から疑問文を投げかけてきた時には、最初はまるっきり意味が理解できなかった。「2回来ちゃいけないわけ?(まあ、その日は初めてだったんだけど)」とか、「一日に2回来ると割引になるとか?」などと、いろいろと考え込んでしまった。
で、今日のスターバックス:
私「今日のコーヒーのショートサイズ。」 レジ「お持ち帰りですね。」 私「はい。」
お〜、なんとナチュラルかつインタラクティブな流れの会話であろうか。
2001.2.20 (Tue)
▼ 今日は珍しく [etc]
とてもハッピーな気分。
前々から気になっていたイタリア料理屋さんに行ったら、案の定、とてもとてもおいしかった。
この店の看板料理はニョッキ。長さ3cmのラグビーボール大にこしらえたパスタ地の「そばがき」にクリームソースをかけたもの、みたいな感じ。ほうれん草とモッツアレラチーズのニョッキに、じゃがいもとゴルゴンゾーラチーズのニョッキの2種類があった。今日食べたのは、ほうれん草の方。だから長さ3cmのラグビーボールは緑色をしているのだ。
これが、うまい(池波正太郎風)。
ほうれん草の味とマイルドなモッツアレラチーズの味が、とてもうまい具合にとけ込んで、すごく丁寧に作られたあっさり味のクリームソースと一緒になると、これがとんでもなくうまい。
(地鶏の香草焼きもおいしかったけど)デザートの栗のケーキが、これまたうまい。栗の甘さを殺さない程度(って、すごい難しいはずだ)の砂糖しか入っていなくて、食べようとするとポロポロっとくずれるくせに、口の中に入れるとすごくしっとりした味わい。これは何だと思ったら、ケーキ地にそれとはわからない程度に牛乳が配合されているらしい。
次回は、じゃがいもとゴルゴンゾーラのニョッキにいかねばならない(再び池波正太郎風)。