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それはそうと、この「マクベス」、勝手知ったる「マクベス」とはずいぶん違っていた。
なにしろ展開が早い。休憩なしの一幕でやるのだ。で、幕が開いたと思ったら、スコットランド内の内輪もめの話がけっこう続く。げ、魔女はいつ出てくるんだ?と思ったら、ようやく登場した荻野目慶子が魔女3人分を1人で演じているではないか。
ダンッ!と音がして照明が切り替わると、そこはすでにスコットランド城、といった具合に、場面転換はめっぽう早いし、人物設定は適宜変えてあるし、夢遊病のマクベス夫人が手を洗い続ける場面がナント割愛されているしで、見ていて飽きない。
が、「そこまで変えていいのかい?」と思ったりもする。それに、この調子でいけば十年くらい先には「マクベス」を1時間半くらいで上演するようになるのでは?で、そうなると、それは「マクベス」なのか「スカーフェイス」なのか区別が付かなくなるんじゃないか?シェイクスピアなんだから、もう少しゆったりとしたテンポでやってもいいんじゃないの?
などと時代に逆行することを考えたりしたのも、その翌日に新大阪−東京間を25時間かけて旅することになるなんて知らなかったからだ。
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