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Google があるじゃないか。

ネットで検索したらいいんじゃん。何でそんなことに気付かなかったんだ?

きっとこの言葉を構成している「多機能」、「テレビ」、「ランタン」が、モノを指し示しているところに原因があると思う。それがモノ以外をあらわしているのであれば、個々のパーツはハッキリくっきり理解できても、組み合わされたとたんに理解の範疇を超える意味を持ってしまうことがいくらでもある。たとえば「援助」と「交際」。

でもこれがモノをあらわす言葉ってことになると、そこまで意味がぶっ飛ぶことはまずないから、わざわざ調べてみるまでもなく想像可能なはずであると勝手に思いこんでいたのだ。

で、すかさず検索。

「キャンプやアウトドアに!非常時の備えにも最適。/必要な機能がこれ1台に!」赤字に白く太字で書かれた文字の下に、多機能テレビ付ランタンの写真が浮かび上がってくる。

取っ手付きの白い厚底ブーツみたいなボディに、テレビはやっぱり 5.5 インチ(モノクロ)。これに FM/AM のラジオが付いていて、温度計に磁石にサイレンまで完備。さすがに多機能である。ワイドビームライトなる電灯が付いているから、思わず「やっぱ電灯じゃん」と言いそうになった私の目に「ランタン」の正体が飛びこんでくる。

厚底ブーツのつま先部に蝶番を付けて、これを上にパカッと開いたような写真の下には「角度フリーの蛍光灯ランタン」。そりゃないんじゃないか?

ここ数日、ゴミ捨て場の「多機能テレビ付ランタン」段ボールをめぐって千々に思いをめぐらせているかもしれない他の人たちのために、

と但し書きを入れたくなった。


September 14, 2002

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