話すのも書くのもブロークンな自分の英語を棚に上げて、ここは「Why do mornings come?」が正しいというんじゃない。この歌詞の大きな問題は、メロディの関係もあって、これが:
Why moaning, scum?
Why moaning, scum?
Da-la-da-da, yeah.
と聞こえてしまうことにある。
moanは「うめき声をあげる」こと。「北斗の剣」的に言うと「あべし」とか「ひでぶ」。scumは、もともと汚水などの表面に浮いてる膜の部分だけど、これが転じて最大限にいけ好かないやつを意味する。とことんシュガー・コーテッドな歌詞が続いた挙げ句に、突然バイオレントな世界になっちゃうのだ。これはいかん。
しかし、アービングの「The Cider House Rules」を読んでる私にとってのさし当たっての問題は、この歌詞がMelonyの台詞に聞こえてしまうことだ。
「The Cider House...」には、Melonyという名のビッグでパワフルでバイオレントな女の子が登場する。怒り狂った挙げ句に家一軒まるごとぶっ壊して川に流したり、ちょっかいを出そうとした男のベルトを抜き取って、バックル側でめった打ちにしたりで、そのバイオレントぶりは半端じゃない。
だから、相手をコテンパンな目に遭わせといて、
Why moaning, scum?
と言い捨てるなり、
Da-la-da-da, yeah.
と鼻歌を歌いながら立ち去っていきそうなのだな、このMelonyって女の子は。
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