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北は北海道から南は沖縄まで、お盆の時期になるとみんな「お盆になるとクラゲが出る」と言う。
これ、本当。大学の頃、いろんな地方出身者に会うたびに片っ端から「お盆になるとクラゲが出るって言う?」って尋ねてみたら、本当にみんなそう言ってた。
でもこれはヘンだ。気温(海水温度)や潮流、あるいはプランクトンの発生その他もろもろの要因が日本全国一斉に変わるわけがない。桜前線だって最南端から最北端に移動するのに一月以上かかるというのに、クラゲだけが示し合わせて全国一斉ロードショーを敢行するのはおかしい。
仮に日本全国のクラゲがいつかどこかで一堂に会して、「では、今年もお盆の時期に一斉に出没しましょう」と打ち合わせたとしても、それから何日だか何ヶ月だか経った後に、日本各地に散らばったそれぞれのクラゲはどうやって今日がお盆であることを知るのだろう?
が、そんなことに頭を悩ますほど世間の人は暇じゃない。かれこれ十数年、毎年お盆になるときまってクラゲの謎に頭を悩ます私に向かって、まわりの人は「だいたいそういうものなんじゃないの?(ぜんぜん答えになってない)」とか、「別にぴったりお盆の時期じゃなかったらどうだっていうの?(この切り返しはけっこうツライ)」とか、「それんなこと考えて何が面白いんだ?(オブセッションというのは面白い面白くないとは違う次元に属するのだ)」などなど、とっても冷たい。
と、お盆吉例のクラゲ話を思い出したのは、ついこの間見たニュースで、魚ロボットと共にクラゲロボットがフィーチャーされていたから。太陽光で半永久的に動き続けるクラゲロボットは、画面で見る限り、ちゃんとクラゲっぽくヒラヒラ〜っと水の中を動いている。
このクラゲロボット、お盆になると行動パターンを変えるんだろうか?
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