本書が第一版発行されたのは1995年で、当時僕の周辺でも話題になった作品なのだが、この間読み返して、えも知れぬ感動…と言うか、感慨深い味わいの有る作品である事に再度気が付いた。
なんと言うか、私事を絡ませて「自分大好き」みたいでどうかと思うが、僕の今回のアルバムでインタビューを受ける際、「格好わるくて上等じゃん」的な事をよく言うが、この作品はそれを地で行く感じなのである。テンションがズーッと一緒と言うか、全く盛り上がりが無いかわりに変に「ウ〜ン、こう言う人居るなぁ、自分の周りに…」と苦笑いさせられたり…。
その様を後書きで「ストップひばりくん」「すすめパイレーツ」等の著者、江口寿史氏がかなり適切に書いている。例えば「いましろたかしは『カッコ悪さを極めた(70年代後半の)大友克洋』だと思う」とか、「しかし僕たちは自覚しなくてはならない。この情けなさが、まぎれもなく自分たちのものであるということを」とか、「カッコ悪いということが今の世の中でどんなにカッコイイことなのかってこともね」等、僕の今回のアルバムコンセプトや、これから出て来る若いアーティストに願う事の一つの何かにかなり共通する事ばかりなのだ。
まぁ堅い事は抜きにして、この漫画を噛みしめて読んで欲しい。とくにB-BOY諸君にはお勧めしたい。
hiphopのヒの字も出て来ないが、この「やるせなさ」のストレスが、バンバータやグランドマスターフラッシュを突き動かした物と類似していると思えば、必ずしもただの「情けない人々を書いた漫画」では無いはずだし、多くのニホンのB-BOYはこの漫画の主人公と同じような生活を送っているに違い無いからだ。 |
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| 番外編:これに附随し、泉昌之著「かっこいいスキヤキ(扶桑社)¥620」 |
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「かっこいいスキモノ(イーストプレス)¥951」も推薦したい、こちらも同じく
「情けなくも有りがちなスチュエーション」をハリウッド的に描いた秀作である。 |
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