新連載「月刊ホビー オートロック」は僕が今迄に気になったものを特集する企画です。とは言え最近多い「温泉」とか「リラックススポット」等には目もくれず、ただただスジモノ&キワモノの世界を堪能して頂く企画です、かろうじてスポット的なモノに触れるなら…例えば、「三鷹の森ジブリ美術館」観覧レポートとか、新宿のパンク専門のレコードショップで購入する「ザ!ジャケ買い!」とか…、そう言った企画を考えていますんで、片寄ったモノになる事受け合い!
 でも今回は第一回と言う事でまともな感じで、「今頃来てる、このアメコミ!」と言うタイトルでお送りします、まず「今頃」と言うのは今から紹介するマンガは、日本でも既に2〜3年前に和訳されて出版されていて、2001年の今になって僕がやっと読んだと言う物だからです。

 でそのマンガのタイトルとは「HELLBOY」、既に読んだ事のある方にはお恥ずかしい紹介となりますが、これがとにかく面白い!、よく「スポーン」が日本で言う「デビルマン」的な扱いで言われるんですが、ハッキリ言うとこの「スポーン」、和訳の仕方のせいもあって、既存のアメコミ的な「キャラは良いけどストーリーがなぁ…」みたいな事になってたのも正直な感想、ところがこの「HELL BOY」は感情の細やかなヒダや、ストーリーの伏線の張り方がとても物語り的で、今迄あったアメコミの「キャラありきの話しざっくり大味、勧善懲悪で一応一件落着」と言うバタ臭い発想が、和訳の上手さも相まって見事に打開されている所がまず注目すべき点なんです、絵もかなり上手いし…。あと僕が第二次大戦下のナチスが敵で何かの研究している、と言う設定に非常に弱い…映画で言えば「レイダース 失われたアーク」とか、それだけでもう「面白い!」とか言ってしまう感があります、特にナチマニアですけど。と中々細かく難しくなるんで、ストーリーをざっくり書きます…。

<ストーリー>
 1944年第二次大戦末期、イングランドのとある場所…ある米兵の日記から始まる。彼等米軍のコマンド部隊は、イギリスでも名高い霊媒師と超常現象研究家2名に同行し、この無気味なイングランドの田舎の教会にいた…。米軍の上層部は、ナチスのある種の精鋭部隊が何かの計画を企てている、と言う情報を入手し、しかもその計画が「ラグナロク(神々の黄昏)計画」と言う物で、当時のナチが研究し実戦投入を考えていた「召還」と何か関係があると言う事まで分かった…、この「ラグナロク計画」とはある一定の理論で場所を選び、怨術と最新の科学技術により、黄泉の国より異形の物を呼び寄せ、その力を軍事力として使うと言う計画で、その「召還」が今夜この地のどこかで行われるのだと霊媒師は言うのだ、最初米軍コマンド部隊のメンバーも半信半疑だが、その地に着いて2日目の晩にその事件は起きた…。米軍コマンド部隊のいる場所より北、スコットランドの小島でナチスの工作部隊によりその「儀式」は行われていた。無数の電極と何かの装置を付けた怨術師ラスプーチンが、ナチスの親衛隊が見守る中何やら怪しい呪文を一心に唱えていた、しかしその時である!、電力を供給していたメインコイルが出力オーバーとなり術の「焦点」が狂ってしまったのだ!、まばゆい閃光はそこから南…米軍コマンド部隊がキャンプを張る、イングランドの教会めがけて猛烈な勢いで降り注いだ!、間一髪の所で部隊は被害を免れたが、閃光が降り注いだ後の瓦礫の影に、何やら動く人陰の様な物が…、一人の超常現象研究家が叫んだ「そいつは我々を皆殺しにする為に、地獄から来た悪魔だっ!」…そしてもう一人が呟いた「…ヘルボーイ…か…」、そこには右手が大きな「石」で出来た小さく全身が赤い猿の様な生物がポツリと一匹座っていた…。

 この辺までが「ヘルボーイ」の召還編でこの後、このヘルボーイが超常現象捜査局の特捜部に配属され、ナチの魔術師ラスプーチン(「破滅の種子」で死亡する、ヘルボーイを現世に送り込んだ悪者。以降ちょいちょい出て来るキーパーソン。)が連れて来る化けモンや、世界各国の著明な怪物等と戦って行く、で、その合間に「地獄」からの使者に「お前の右手は世界をも破滅させる力が有る、地獄で貴様の席をあけておく」とか言われたりetc…、とにかく飽きの来ない展開と、無理の無い流れでその世界観に没頭出来る、中途半端な日本のコミック雑誌で暇を潰すならばコレを読まずに死ねるか!!

PS:「滅びの手」に収録されている寺田克也氏のインタヴュー挿し絵が、大した造型でソフビ人形になってるはずなんで要チェック、ただし¥9800位してバカ高…。右は問題の超絶挿し絵&和訳「HELL BOY」の表紙。