Tina&Mary
香港人の家に住み込みで働くフィリピーナたちが、週1回だけお休みをもらえる日曜日。
その日、中環はマニラと化す。
道端や公園、歩道橋の上、下、いたる所でお弁当を広げ、同胞とのお喋りを楽しんでいる彼女たち。
さて、どうやってお近づきになろう。と眺めていると、アラブ系の男がカメラを抱えてウロウロしている。
よく観察すると、彼らはそこで商売をしていた。
出稼ぎにでている彼女らが、故郷の家族に手紙を書く。その時、「元気だよ」という証に、写真も同封したい。
でもカメラを買うお金はない。
そんな需要にぴったりとハマった、超スキマ商法。
香港人に雇われるフィリピン人のお財布から小銭をかせぐアラブ人の商魂。
ところで、肝心のナンパの方ですが、ふと目の前のマクドナルドを見ると、フィリピーナの列がつくだに状態。
意を決して中に入り、レジに並ぶ。
ああ、香港でマックにだけは入りたくなかったのに・・・
でもそこから彼女たちと会話が始まった。
日曜日には、いつもここへ来て、何時間でもずーっとお喋りしているんだそうだ。やがて別の子も来て、
なんだかんだと世間話。
しかしこういう時、日本人の名前って覚えづらいからよくないねー。
香港人みたいに、勝手に英文名を名乗っちゃえればラクなのに。
彼女たちの名前は、Tina&Mary、といった。
そんな名前のフォークデュオいなかったっけなあ、と考えた。